父ちゃんの臨死体験について
父ちゃんが脳卒中で倒れて1年と2ヶ月が経ちましたが、そういえば病室で父ちゃんが「臨死体験しちゃった」と語っていたのを最近思い出したので書いていきます。
父ちゃんの話によれば「長い一本道を一人でトコトコ歩いていると、その先が見えないほど漆黒の闇に包まれた場所が現われた」と語っていました。
ここで父ちゃんは「これ以上進んだら俺は死ぬだろう、まだ母ちゃんにお礼を言ってなかったなぁ」とふと思い出して、結局「来た道を引き返した」と語っていました。
母ちゃんへの愛情が伺える父ちゃんの気持ちとは裏腹に、母ちゃんはあまり嬉しそうな顔はしていませんでした。
臨死体験も終えて目を覚ますと、左足も左腕もマヒがあり「俺の身体はどうなっているんだ」とビックリしたそうです!
そんな身体の状態に「やっぱりあのまま暗い暗黒の世界に突き進めばよかったのかなぁ」と弱音を吐いていましたね。
あと「母ちゃんがあまり優しくしてくれなくて悲しい」とも話していました。
臨死体験と聞くと三途の川があったとか、お花畑があったとかそんな話をよく聞いていたので、父ちゃんの臨死体験は新鮮でした。
やっぱり父ちゃんは「悪さばかりしていたから漆黒の闇に包まれていたのかなぁ」と勝手に考えています。
それから臨死体験中は「父ちゃんや母ちゃんに会えなかった」と語っていたので「まだお前は来るんじゃない」という事なのかなぁとも思いました。
いつ死んでもおかしくない状況からしっかり戻ってきた父ちゃんの生命力はハンパないと感じた所で終わります。
おわり